まず冒頭で、どこの健康保険組合に所属するかで、手取りが数十万違う例をご紹介します。
健保の料率は、驚くほど違う!!
日本郵船健保、キーエンスグループ健保、日本マクドナルド健保の3つを比較してみましょう。驚く結果がでます。※保険料率=個人負担+事業主負担です ※年収500万円のサラリーマンと仮定
健保名 | 保険料率 | 個人負担分 | 事業主負担分 | 年間個人負担額 |
---|---|---|---|---|
日本郵船 | 6.0% | 1.5% | 4.5% | 500万×1.5%=7万5,000円 |
キーエンス | 5.5% | 2.75% | 2.75% | 500万×2.75%=13万7,500円 |
日本マクドナルド | 11.2% | 5.6% | 5.6% | 500万×5.6%=28万円 |
なんと、日本郵船と日本マクドナルドで、支払う年間の健康保険料は、約4倍違うんです!!!企業に財務的余裕があるので、会社と個人が折半ではなく、日本郵船の場合は、個人:会社=1:3なんです。なんて羨ましい!キーエンスは折半ですけど、保険料率が5.5%と協会けんぽの約半額!!!これなぜだか分かります?キーエンスはメチャクチャハードで、平均年齢が若い(ついていけない年配者は退職する)。つまり健康な人たちが多いので医療費が掛からないため、保険料率を低く設定できる、からです。マクドも若い人多いイメージありますけど、あれって、カウンターに立つ健保に加入していない学生アルバイトを見ているイメージだからですね。。
メッチャ健康な28歳であったとしても、日本マクドで働くと年間28万円負担する必要があり、日本郵船でメタボで太っている28歳だとしても、年間7.5万円の健康保険料で済むわけです。全然公平じゃない!!
しかもですよ、キーエンスの平均年収は2,300万円ぐらい。日本マクドは580万前後。※ネット調べ 平均年収で約4倍差があるのに、保険料率は約2倍日本マクドの方が高いって、どういうことぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!
いや、この事実、知らない人が多すぎるんですよ。これは明らかにおかしい。と思う。。
ひろゆキッズなオッサンです
僕は、ひろゆきさんよりも年上ですが、ひろゆキッズであります。故に、冷製な立場でジャッジできないことは棚に上げて、いま世間の話題となっている、ひろゆきvs米山議員に感じることを100%憶測で述べます。事実と異なることがあった場合は、すいません。
ことの発端は元テレビ東京ディレクターの高橋さんが立ち上げたReHacQsで、二人が共演したこと。
前提 ひろゆきさんMCの番組に米山議員が出演
共演と言っても、ABEMAでたまたま2人が揃ったということではなく、ひろゆきさんがMCを務める番組に、米山さんが出演したということです。ABEMAでも1年ほど前に、二人の対決がありました。
この時も、ひろゆきさんは米山議員の過去の女子大生買春問題について触れています。つまり、今回リハックスに出演するに当たって、この件に触れないわけがない、というのは米山議員も分かっていたと思います。ただ、米山議員のブランディング戦略として「一度謝ってみそぎを受けたので同じことはもう説明をしない。何度も説明をすることで過去に言ったこと齟齬が出てしまうと、また蒸し返され、折角落ち着いた問題が再び大きくなってしまうことはマイナスしかない」という判断から、スキャンダルについて自身の口で語ることはありませんでした。
ひろゆきさんが一番嫌いなことは、「嘘をつくこと」。おそらくひろゆきさんは、「女子大生を買春したと言われているが、あれは恋愛だった」という米山議員の主張が嘘であると考えており、その嘘を突き通しながら国会議員を務めている米山議員のことを「人の上に立つべきではない人」と見ています。
嘘を付く人が、どんなに大層なことを言っても、それは嘘にしか聞こえない。ということがひろゆきさんの根幹にあるため、例のスキャンダルの真相を明らかにしない限り、米山議員の政策なんて聞いても無駄、というスタンスだと思います。
米山議員が、「また過去のことを持ち出してネチネチネチネチ、いつまでも人格攻撃をしてくる。人としてどうなのか」というような発言をしていますが、ひろゆきさんがMCを務める以上、この問題に踏み込むのは自明だったと思うんです。なので、米山議員がこの番組にでると決めたなら、自身のポリシーを突き通すのではなく、スキャンダルについて改めて見解を述べても良かったのかなと思います。それでスッキリして政策の話になれば、議論も活発化され米山議員の人気も向上したのではないのかな?と思いました。
社会保険における「年金」「医療保険」「介護保険」などのややこしい問題
前前職で、ヘルスケア業界に3年ほどいた私でも、米山議員とひろゆきさんの会話は難しかったです。上記のようなフリップもなく、ホワイトボードでの補足などもない中で、口頭だけで理解するのは難易度高すぎます。余談ですが、「保健」と「保険」の使い分けで、よく怒られました。。「受診」を「受信」とする間違いも頻発。「健診」と「検診」も意味合いが違います。ややこしい業界!
簡単に分けますと上記のようになります。今回は、一番上の「公的医療保険」のお話でした。
わかりやすい図が、ソニー損保HPにありました!上の図では「船員保険」があるのに、下の図ではそれが割愛されていますね。それだけ、医療保険制度がこんがらがっているということです。ちなみに、船員保険というは字のごとく、船乗りのための医療保険です。いやなんで?就業人口の少ないその分野だけで組合作るの!?疑問です。
簡単に言うと、大企業の人が企業ごとの「健保」、中小企業が都道府県ごとの「協会けんぽ」、公務員が「共済組合」、それ以外の人が「国保」という感じです。さらに細かく言うと、健保の中にも、大企業が単独で作っている企業健保(日本郵船健康保険組合のように企業名がついている)と、同じ業界の企業が集まって作る総合健保(関東ITソフトウェア健康保険組合のように団体名がついている)があります。ひろゆきさんは、関東IT健保だと言ってましたね。ここは保険料率(8.5%)も低く、ディズニーランド貸し切りや、赤坂の高級寿司屋が安く食べれるなど、いろんな福利厚生があって羨ましい健保です。僕の場合は、思いっきり中小企業ですので、東京都の協会けんぽ(料率10.0%)に加盟しています。協会けんぽでも、保険料率は都道府県ごとに異なり、九州エリアは全般的に高く(佐賀県は10.51%と全国一高い)、北陸周辺は全般的に低い(新潟は9.33%と全国一低い)です。九州は甘めの味付けと、酒量が凄いのが原因でしょうか。米山議員の地元新潟は、米どころですし日本酒も銘産ですが、健康意識が高いのか低めに抑えられいますね。
とはいっても、新潟と佐賀で1.2%しか違いません。基本、保険料率は団体と個人で折半するので、個人の負担率の差は0.6%です。年収が500万円だった場合、単純計算すると年間で、500万円×0.6%=3万円分、手取りの額が新潟と佐賀でことなるということです。同じような仕事をしていたとしても、どこの都道府県の協会けんぽに入るかによって、年間3万円の差が出ます。大きいですね。
米山議員の政策には、ひろゆキッズの私もアグリー
なので、米山議員が言うように、国が強権を働いて、1つの医療保険制度にすべきだと、僕も激しく同意します。しかし、ここで言いたいのは、米山議員は国会議員であり、その道の専門家であるので、ひろゆきさんが知らなかったこと(間違ったこと)を問い詰めるのではなく、視聴者のために分かりやすく説明して欲しかった、ということです。
ヘルスケア業界にいた人間ですら、そこから離れて数年立つと、2人のあの会話のどこが間違い、ずれがあったのかを、図解の説明無くして正しく理解することはできませんでした。問題なのは、日本の医療保険制度が複雑すぎることと、上述したようにどこの健康保険組合に所属するかによって、支払う額に大きな差が出てしまうという構造的な問題があるということだと思います。
米山議員は「論争が好きなのは性分です」とXにも記載していますが、自分の土俵で相手の知識不足だと感じるやいなや、全力で知識マウントを取るというのは、国会議員という立場を考えると、器がちいせぇぇぇ!!と心から思いました。あそこで、心穏やかに、ホワイトボードなどを用いて視聴者に分かりやすく伝える体で、ひろゆきさんにも伝えることが出来たなら、もの凄くためになる素敵な回になったと思うんです。ひろゆきさんは、広く、かなり深く物事を知っていると思いますが、全てにおいて詳細を把握している人間なんていないですし、本人もそれを認められています。今回は、米山議員の知識マウントに腹が立って、いつもの素直な感じは見られなかったですが笑
ひろゆきをやっつけてやる!!ではなく、視聴者目線で自身のやりたいことを丁寧に説明してくれれば、米山議員の評判は急上昇し、次の選挙でも大きなアドバンテージになったんじゃないのかなーと。。
どんなことを言われても冷静に、泰然自若で
同じ立憲民主党の小川さんが、「どんなことを言われても、絶対に冷静でいることを心がけてリハックスにやってきた」的なことを話されていました。米山議員と対局にあるな、と感じた次第です。
自民党の小林議員が出られた回で、僕は小林さんがより好きになりました!広島県福山市にルーツがある僕としては、元々応援している人でしたけれども。
ひろゆきさんのあらゆるツッコミに対して、冷静に立ち振る舞われている姿を見たら、やっぱり期待しちゃいますよね。国会議員とひろゆきさんは、全然立場が違うんですから。常々、人を怒らすと本質が見えるので楽しい、と話しているひろゆきさんの口車に乗って、打ち負かすことだけを考えて突っ走る国会議員ってどうなの?と思いました。
いや、国会議員でなくとも、自分がやりたいことなのであれば、常に冷静になって論理的に話ができる大人にならないといけないと、改めて感じました。
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